isabella stefanelliのコート”WILLIAM”。
モデル名とコートのデザインは20世紀のアメリカの詩人ウィリアム・カーロス・ウィリアムスに由来しています。
Wilipedia
生地はBEと呼ばれる生地。
一見ヘリンボーンのように見えますが生地を横使いしているので実際は右綾→左綾と交互に織られています。
幾何学な綾織を見せたければヘリンボーンを横使いすればいいだけのところを、街で着用しやすい見慣れた織地にするためあえて複雑な組成にしています。
経糸(たていと)はイギリスのコーンウォール産のヘンプ。
緯糸(よこいと)にはヨークシャー産のウールアルパカの糸を使用しています。
鋭さのあるガシガシ感のヘンプと絨毛感のあるアルパカウールの表情のコントラストが特徴。
その対極的な糸で明暗はっきりとした綾模様を作り出しています。
通常は一枚仕立てで裏地はつきません。が、色や素材をオーダーしてつけることができるようで、ショップによってはオーダーだと600,000円くらいするショップもあったようですね。
裏地ありはかなり希少品かと思います。
裏地はついているものの、必要以上に縫いつけず基本的に十字止め。
ベント部分だけハンドで甘く縫いつけてあります。
パッチポケットは意図的に綾の向きをずらしてありますね。
最初はたまたまかと思いましたが他の個体もこの仕様でした。
着丈と身頃の面積がかなりあるコートなので表情のアクセントを工夫しているのでしょうか。
縫製は基本的に折り伏せ縫いのハンドステッチ留め。
手で紡いだような糸で織られている生地はさぞがし縫いにくいことでしょうが、それを感じさせず当たり前のようにきれいに縫製されています。
裏地も染めをかけているので色ムラがあります。
黄色みがかったグレーはブラックティーで表地裏地ともに染められています。
襟ぐりは寝かせるよりは立たせる着方で。
ボタン位置も全体的に高めで裾は柔らかく広がるシルエットになります。
開けて着てもドレープ感が生まれていいですね。
遠目だとシンプルで上品なコートに見えるのも面白いです。
isabella stefanelliについてはこちらのコラムで生地、縫製、モデルなど詳しく解説しております。
19AW “Jerome” カバーオールジャケット / isabella stefanelli(イザベラステファネリ)
【商品詳細】
■ 状態 / Condition
[B]: 使用感が少ないアイテム
■ サイズ / Size : 3
▷肩幅 / Shoulder : 43
▷身幅 / Bust : 45
▷着丈 / Length : 100
▷袖丈 / Sleeve: 56
(cm)
■ 素材 / Material : BE
WARP(経糸) : Hemp Cornwall UK
WEFT(緯糸) : Wool Alpaca Yorkshire UK
■ 色 / Color : Grey Yellow
■ シーズン / Season : 2017AW
■ 参考定価 / Proper : 約500,000~600,000円
■ 付属品 / Accessories : タグ